小林制药的紅麹问题,给在中国竞争力减弱的日本品牌雪上加霜
小林製薬の紅麹問題、中国で競争力弱まる日本ブランドに追い打ち
在经济恶化和中国本土品牌竞争加剧的背景下,小林制药的紅麹问题在中国引起了广泛关注。由于信任度下降导致的品牌力损失令人担忧,中国消费者正在重新评估日本品牌。资生堂和迅销等其他日本企业也在中国市场苦战,未来需要重新审视战略。
景気悪化と中国国内ブランドとの競争激化の中で、小林製薬の紅麹問題が中国で関心を集めている。信頼低下によるブランド力の損失が懸念されており、中国の消費者は日本ブランドに対する評価を見直すきっかけとなっている。資生堂やファーストリテイリングなど他の日本企業も中国市場で苦戦しており、今後の戦略見直しが求められている。
阅读难度:N3,发布时间: 08/14/24, 11:54 AM
正文
小林製薬の紅麹問題、中国で競争力弱まる日本ブランドに追い打ち
小林制药的红麹问题,给在中国竞争力减弱的日本品牌雪上加霜
景気悪化で消費者の財布のひも固く、中国国内ブランドとの競争激化が続いている。 ファストリや資生堂の決算からも中国市場の不振が明らかであり、小林製薬の「紅麹」問題が中国で関心を集めている。
经济恶化导致消费者收紧钱包,中国国内品牌之间的竞争日益激烈。从迅销和资生堂的财报中也可以明显看出中国市场的低迷,小林制药的“红曲”问题在中国引起了广泛关注。
景気悪化で消費が細る中、信頼を失いかねない問題の発生はブランド力を武器としてきた現地日本企業の足かせとなっている。 日本を旅行する中国人観光客の多くは、ドラッグストアに立ち寄り健康補助食品を購入することから小林製薬の知名度は高い。
在经济恶化的背景下,消费逐渐减少,可能导致信任丧失的问题已成为那些以品牌力为武器的当地日本企业的绊脚石。许多来日本旅游的中国游客会在药店停留购买健康补充食品,因此小林制药的知名度很高。
ばんそうこうや鎮痛剤など同社の商品の多くが中国のソーシャルメディアに取り上げられ、土産の定番とも言える。 だが、紅麹問題が明るみに出ると評価は一変し、中国のメディアは問題をつぶさに追い始めた。
小林制药的许多产品,如创可贴和止痛药,在中国社交媒体上广受关注,甚至可以说是送礼的常备品。然而,一旦红曲问题浮出水面,评价便急转直下,中国媒体开始深入追踪这一问题。
小林製薬が早期に消費者にリスク開示しなかったという対応の遅さを非難するメディアもあれば、副作用への危険から他の国で禁止されている成分が含まれていると伝えるメディアまでさまざまだ。
有些媒体指责小林制药未能及时向消费者披露风险,而另一些媒体则报道该产品含有其他国家因副作用风险而被禁的成分。
小林章浩前社長Photographer: Fred Mery/BloombergEコマース・プラットフォームのウェブサイトからデータを集めて分析するリヤンダンルー・データ によると、中国ECサイト最大手の淘宝(タオバオ)と天猫(Tmall)における小林製薬の2024年上期売上は前年同期比で54%減少した。
据专门从电子商务平台网站收集和分析数据的瑞安丹鲁数据公司称,小林制药在2024年上半年在中国最大的电商平台淘宝和天猫的销售额同比下降了54%。
小林製薬の広報担当者は「紅麹案件を受けて広告を中止している影響が出ているものと思う」とコメントした。 紅麹問題は中国の消費者がメード・イン・ジャパンに長年抱いてきた匠(たくみ)の技や高品質といったイメージを傷つけた。 かつての中産階級がより良い代替品を日本のブランドに求めたのも今は昔だ。
小林制药的公关负责人表示:“我们认为,由于红曲案件的影响,广告已经停止,这产生了影响。” 红曲问题损害了中国消费者长期以来对日本制造的工匠技艺和高品质的印象。曾经的中产阶级寻求日本品牌作为更好的替代品,如今已成过去。
昨年8月、日本政府が福島第一原子力発電所で保管されていた放射性物質トリチウムを含む処理水を海洋放出したことで、化粧品から海産物に至るまで日本に対する不買運動が中国国内で起きた。 紅麹問題は、中国の消費者が日本ブランドを見つめ直すもう一つのきっかけとなる可能性もある。
去年8月,日本政府将福岛第一核电站储存的含有放射性物质氚的处理水排入海洋,导致中国国内从化妆品到海产品等对日本商品的不购买运动兴起。红曲问题也可能成为促使中国消费者重新审视日本品牌的另一个契机。
企業の決断
企业决策
中国の景気減速は消費者の財布のひもを固くし、より安価な代替品を求める「平替(ピンティー)」と呼ばれる消費行動が広がった。 例えば資生堂は、現地ブランドのプロヤ・コスメティックスとの厳しい競争にさらされている。
中国经济的放缓使得消费者收紧了钱包,寻求更便宜替代品的消费行为,即所谓的「平替(ピンティー)」,正在扩大。例如,资生堂正面临与当地品牌如Proya Cosmetics的激烈竞争。
同社は1-6月期に営業赤字へ転落し、主な要因を中国で消費意欲が大きく低下、トラベルリテール(免税店販売)などが下振れたためだと説明した。 藤原憲太郎社長は決算会見で、紅麹問題については「売り上げに影響していない」と述べた。
该公司在1月至6月期间转为营业赤字,主要原因是中国消费意愿大幅下降,以及旅行零售(免税店销售)等业务下滑。藤原宪太郎社长在财报会议上表示,关于红麹问题,他认为对销售额没有影响。
ファーストリテイリングも3-5月期決算でグレーターチャイナ事業が大幅減益となるなど中国市場の不振に苦しむ。 同社は、店舗月商の低い店舗をスクラップしてより良い立地へ大型店舗を出すなど再編を進める計画で、店舗数の規模を縮小することはないとした。
ファーストリテイリングも3-5月期決算でグレーターチャイナ事業が大幅減益となるなど中国市場の不振に苦しむ。同社は、店舗月商の低い店舗をスクラップしてより良い立地へ大型店舗を出すなど再編を進める計画で、店舗数の規模を縮小することはないとした。
上海のユニクロ(2023年6月)Photographer: Raul Ariano/Bloomberg今後、中国で事業展開してきた日本企業がシェア争いで苦しむようになれば、撤退を含めた戦略の練り直しを迫られる例がますます増えそうだ。
上海的优衣库(2023年6月)摄影师:Raul Ariano/Bloomberg。未来,如果在中国开展业务的日本企业在市场份额争夺中感到困难,那么被迫重新考虑包括撤退在内的战略的例子可能会越来越多。
三越伊勢丹ホールディングスは4月に2店舗、6月に1店舗を閉店し、残るは1店舗となった。 中国事業を閉じるのは消費関連にとどまらない。 協和キリンは1日、中国にある製薬の孫会社の出資持ち分を全て香港の企業に9月付で譲渡することを明らかにした。
三越伊勢丹控股公司在4月关闭了2家店铺,6月又关闭了1家店铺,现在只剩下1家店铺。不仅仅是消费相关领域,协和麒麟于1日宣布,将在9月将其在中国制药子公司的所有出资份额转让给香港企业。
医薬品メーカーにとっても、自国製品を優先的に購入する「バイ・チャイナ」の方針などで事業環境は優しくない。 上海のコンサルタント、チャイナスキニーでマネジング・ディレクターを務めるマーク・タナー氏は、数々の不買運動などを経ても日本ブランドはいまだに、中国の消費者に「独特な魅力を持つ」という。
对于制药公司而言,由于优先购买本国产品的「Buy China」政策等因素,商业环境并不友好。上海的咨询公司China Skinny的董事总经理Mark Tanner表示,尽管经历了多次抵制运动,日本品牌仍然对中国消费者具有「独特的吸引力」。
半面、市場の変化に素早く対応してお買い得感のある商品を提供する中国ブランドを相手に、「より努力しなければならないことは間違いない」と述べた。
另一方面,他提到,面对能够迅速适应市场变化并提供具有性价比商品的中国品牌,日本品牌必须更加努力,这是毋庸置疑的。